歯科治療とアレルギー
歯科の領域では
歯科の領域では、以前から『金属アレルギー』が問題になっていました。
最近では、反応を起こす金属の種類が特定できるようになり、対応が可能になりました。
それでも、歯科で用いるほとんどすべての金属に反応する場合もあります。
このような時にはセラミックスのページにも掲載されていますが、金属を使わない治療も可能です。
義歯の場合
義歯の場合には、金属が露出しないようにレジンでコーティングしたり、設計にもよりますが、金属を使用しない方法(ノンクラスプ)もあります。
また、アレルギー反応の起こしにくいチタン仕様も可能です。
(設計によっては保険で出来ないことがありますので、ご相談ください。)
しかし最近、チタンによるアレルギーの報告が出ています。
このような場合には、金属を表面に露出させない配慮が必要と思われます。
医療用グローブ
(ゴム手袋)
歯科で使用するゴム手袋にアレルギー反応を起こす場合もあります。
一般的なラテックス以外に、数種類のゴム手袋を用意しております。
アレルギー体質の方や、不安のある方はご相談ください。
関節リウマチ
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最近、関節リウマチと歯周病の関係が少しづつ明らかになってきています。
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関節リウマチの特徴は、”持続性滑膜炎による骨・関節破壊”です。
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本来、炎症性サイトカインは生体防御に必要な物質ですが、それが持続的に過剰産生されると、逆に炎症を拡大再生産させてしまいます。
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そのメカニズムは下図に示してあります。
要するに、サイトカイン(TNF、IL-1、IL-6など)が滑膜や白血球を刺激し、刺激された滑膜や白血球が炎症性サイトカインを更に産生するというものです。
これが positive feedback loop である。
このloopを回そうとする力の一つが歯周病ということです。
歯周病の重症度と血中IL-6濃度は相関関係にあり、歯周病を治療しないと抗リウマチ薬は効果を発揮出来ない。
関節リウマチを改善しないと、歯周病も良くなりにくいということです。
リウマチの患者さんは、お申し出下さい。
徹底した歯周治療および歯周管理に努めます。